経済企画庁は日本経済の「良好なパフォーマンス」を誇った。この「良好なパフォーマンス」という言葉は大流行し、日本経済の枕詞になるとともに、オイルショックからなかなか回復しないアメリカやヨーロッパ諸国にたいする日本人の優越感とナショナリズムをかきたてた。そして、そうした感覚はバブル期に頂点にたっした。それはともかく、七〇年代の終わりから八〇年代前半の日本経済が世界でもきわだった「良好なパフォーマンス」を示したとするならば、こと倒産件数から見るかぎり、九〇年代も「良好なパフォーマンス」といってもおかしくない。
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したがって、いたずらに倒産の続出、失業の急増を声高に叫んで不安感をあおる前に、バブルが崩壊して停滞感が長くつづいているにもかかわらず、なぜ倒産がそれほど増えないのかをまず問題にすべきである。この点がきちんと分析されるならば、日本企業の病理ではなく、逆に日本企業のしぶとさがうかびあがるであろう。