設計、施工、工事管理を、法律で強制的に完全分離をさせることは理論上では可能である。しかし、建設関係業界からの猛反発は必至である。とくに建設族議員は現状維持の「合理的理由」を山ほど並べ、強力に反対をするであろう。そもそも「典型的な欠陥住宅」「価格上の欠陥住宅」などができるのは、建築業者が陰で不当な利益をあげているからである。そして、この不当な利益は、あたかも小川が大河になるように次第にまとまり、やがて建設族議員への政治献金、さらには民問企業へ天下った官僚の報酬源になる。
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独立した建築士が設計や工事管理をしっかりと行い、そのため欠陥住宅がなくなることは、単に建設省や地方の役人たちに限らず、国会議員や地方議員の建設族の懐にも都合が悪いのである。また、設計、施工、工事管理の独立を義務化されては、優秀でない建築士、無資格者に仕事をやらせている建築士などにとり、問題を建築主の知らないところで内々に処理できず、都合が悪い。一方、一部の建築主からも、設計料や工事管理料をきちんと支払うことになるため、その出費の点だけに注目をし、反対の声が上がるであろう。問題が山積し、「建築士法の法整備がなされていない」と抗議をしても、業界に不利な改正は絶対に行わない。結局、現状のまま業界は変わらない。「設計、施工、工事管理の一体化」の業態の存続は今のまま変わらず、建築主は自己の決意で、分離発注をしなければならない。